優しさが循環する世の中を目指して。

おかげさまで子ども達の憩いの場に

お店をオープンして2年が経過した。

これまでにお弁当の無料配布や地域の子ども達を遠足に連れて行ったり、親子で楽しめるイベントを企画したりと様々な活動をしてきた。

おかげさまで地域の方々に支えて頂きながら活動を継続している。

パーラーには毎日小学校低学年から中学生の子ども達が学校の帰りに遊びにくる。私たちの「おかえり～」に対し、「ただいま～」の後に必ずと言っていいほど続くのが「お腹すいた～」もしくは「のど渇いた～」である。（笑）

感じた、無料配布の違和感とは

お水をあげたり、寄付で頂いたお菓子をあげたり、夏場は凍らせたチューチューアイスを渡したりとしているが、いつもあるわけでもない。

私たちが活動する中で感じていた「無料配布」への違和感。もちろん必要な取り組みであることは間違いないし、それで助かっている子どもや家庭はあるはずだ。ただそれは「対症療法」になってしまっていないか。

問題の根本の解決に繋がっているのだろうか。もちろん私たち夫婦だけで根本的な解決をすることはできない。

子ども応援チケット
きっかけは「知ること」の提案

しかし大人がこういった現実をしっかりと理解をすること、まずは「知ること」が必要だと感じた私たちは「子ども応援チケット」を始めた。

子ども応援チケットとは大人が350円でチケットを購入して、それを子ども達が使ってうちのお店で食べ物や飲み物を購入できる仕組みである。

要するに子どもは無料で食べたり飲んだりできる。

大人にはチケット購入時に名前かあだ名をチケットに書いてもらい、それを私たちお店が預かる。子どもが来たらそのチケットを子どもに渡して子どもが「ありがとう」メッセージや絵を書いてそのチケットをお店に飾るという仕組みだ。

対症療法から優しさの循環に変わった

子ども達は大人からの優しさを受け取り、それに感謝する。

この「優しさ」と「ありがとう」が循環していくことできっと「対症療法」ではなくなるのではないかと私たちは考える。

この子ども応援チケットはありがたいことに好評だ。子どもはもちろん大喜びだが、その子ども達からのありがとうメッセージを見た大人達も喜んでくれている。

特に中学生の部活帰りの子ども達はお腹を空かせていて10人ぐらいでやってきていっせいに「お腹すいた～」と言われるとなかなかの迫力だ。（笑）

地域の大人から子どもへ
優しさは伝わっていく

そんな部活帰りの中学生がチケットに素晴らしいメッセージを書いてくれた。

「おこづかいが足りなくて、困っていたので本当に嬉しかったです。これのおかげでおいしいキーマカレーを食べることができました！！私もこんな大人になりたいと思いました！」

自分がしてもらったんだからいつかは必ず誰かにしなさいなどと強制するつもりはもちろんない。

でも子ども達はきっと感じている。きっと覚えている。その感覚を私たちは信じている。

人は誰かに優しくされたら嬉しいし、優しさを与えた方も嬉しい気持ちになるはずだ。

大人から子どもへ。それが決して親から子どもへじゃなくても構わない。

地域の大人から子どもへ。　

この子ども応援チケットを始めてから改めて実感する沖縄の人の子どもたちを大切にする想い。この小さなムーブメントが日本中に広がっていくこと願っている。

～できる人ができることをできる時に～